1985年に「男女雇用機会平均法」が成立してから今年で35年が経過しました。
この「男女雇用機会平均法」とは、簡単に説明すると「働く上で性によって様々な事を差別してはいけません」といった内容です。
例えば、
・求人の募集欄に「男性のみの募集」と記載する
・社内規約で部長職以上の役職への昇進は「男性のみ」になっている
こういった事が禁止されています。
この影響で1985年当時47.4%だった女性の就業率は、2020年にはおよそ70%となっており20%以上伸びています。
それほど女性が働くという事は当たり前になりました。(逆に過去はそれほど女性が働く環境はなかったと言うことです。)
しかし、今現在働く女性の待遇が良いとは決して言えません。
本記事では女性の働き方について現状のデータを元にまとめました。
女性特有の悩み
多くの女性が働く様になりましたが、働く事に対して女性特有の悩みがあります。
それは次の様なものです。
- 給与が低い
- 雇用が安定しない
- 評価されない
これらを簡単にご説明します。
- 給与が低い
「dodaエージェントサービス」の調べによると2019年9月~2020年8月の男性の平均給与は484万円ですが、女性の平均給与は377万円と100万円以上低いという現状です。この様に女性が高い給与を得るという事は難しい事が伺えます。
- 雇用が安定しない
働く上で雇用形態は①正規と②非正規があります。
2019年の統計によると男性の非正規率が22.3%に対し、女性は何と56.4%にも上ります。
この数値がそのまま雇用が安定しないという不安に直結しています。 - 評価されない
世界の女性の管理職の割合は27.1%ですが、これに対し日本はわずか12%しか女性の管理職がいません。なお、この数値は主要7か国の中では最下位です。
この数値を見れば、女性が如何に評価されていないかが分かります。
では、なぜこのような現象が起きているのか。
それは「女性の出産」が関係しています。
参照元:https://doda.jp/woman/guide/heikin/age/
女性が子どもを授かると産休及び育休が取得します。
産休と育休を合わせると、平均して1年~1年半休む事が多いと言われています。
その休暇により長期間会社から離れてしまう為、責任あるポジションが任されづらい=給与の低さに繋がります。
また、出産をきっかけに会社を退職し、落ち着いたら仕事を再開するという女性も多いでしょう。しかし、子どもを育てながら仕事をするというのとても大変なことです。
よって、時間の融通が利きやすい非正規雇用で働く女性が増える事で、非正規の割合が増える仕組みです。
これらの事から女性の待遇が良いとは決して言えません。
国も様々な対策を施している様ですが、十分な結果が出ているとは言えず、働く女性は辛い思いをしている事でしょう。
女性の活躍が必要な時代
ここまで女性の待遇の問題点を挙げました。
ただ、夫婦で夫の収入が安定していれば、生活に苦労する事はありませんでした。
けれど、2020年の新型コロナウィルスの様な未曾有の危機により明日はどうなるか分からない時代です。
突如、夫が失業してしまう場合も考えられます。
その様な事態が起きた場合に備えて、女性もしっかりとした収入を確保するべきだと私は考えます。
女性の雇用に関する変化
現状、variiisのメンバーが働いていた企業などを含めて女性の採用強化や管理職を増やすという試みを増やし男性の育休取得といった働き方を増やす企業もどんどん増えています。
variiisはIT業界に身を置くメンバーが中心なので他の業界に知識は足りていないこともあります。
IT業界の理解している範囲で例を取れば、外資系コンサル会社のAccenture、日系の大手メーカーである日立製作所、東芝や自動車業界の豊田や本田など名だたる企業が女性の採用強化と管理職を増やしており、ITや自動車業界の最大手は仕組みができて定着しつつあるように思えます。
特にAccentureは激務でも有名ですが、女性管理職者も多く、グローバルのトップは女性であり、育休産休も取得可能となります。
日立も女性部長や課長が増えています。
私が十年前に社会に出た頃はまだまだ男社会でしたが気がつけばって感じですね。
特に育休・産休をとってもしっかりとキャリア形成ができる世界を作れてきた企業も増えています。
合わせて男性も育休を取れる仕組みが増えています。
私の知人も育休をしっかりとったりしています。
まだまだ、業界や企業によっては女性の立場が弱い企業もありますが少しずつ世界は変わって居ます。
女性のキャリアを考えた場合は大手系のIT業界が日本としては進んでいるかもしれません。
まとめ
ここまで働く女性の現状や悩みを中心に述べました。
昔と比べて待遇は改善したいうものの、働く女性が全体として納得しているかと言うとそうではありません。
私のわかるリアルな状況で女性の働き方は改善状況にはあるものの、業界や企業、職種によってはまだまだなこともあります。
もちろん、がっつり働きたい方や家で子育てなどを中心にしたい方もいるかと思います。
人材不足や先行き不安な中で男女ともに働き方や働くを選択できる環境がもっと整うと日本はさらによくなると信じたいものですね!